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民芸と哲学の旅:後編

929日、美しい自然に囲まれた大福寺周辺を散歩。

まず見学に向かったのは、五箇山という山中に建つ、重要文化財の岩瀬家です。

現在も岩瀬家の人々が暮らして管理している江戸時代の合掌造りの屋敷です。

冬になると5階建ての屋根まで雪に埋もれるこの地域に今も残るお祭り踊りこきりこ節

を踊ってくれました。

仏壇には阿弥陀様。この地域特有の山岳信仰では、自然の神様と浄土信仰が融合しており、強い信仰心を感じます。熊の敷物は日常的で、熊料理も有名です。

その後私達は富山県を抜け石川県金沢にある鈴木大拙館に行きました。

大拙は「禅」を始めとする仏教思想や日本の文化を含め西洋世界に広く紹介した仏教哲学者です。その大拙館の作りは、来館者自らが試作する場として利用することを目的に建設されました。

この日も多くの外国人が訪れており、驚いたのは日本人でも若い人達が大勢来ていた事です。

禅とは「我々の心に生まれつき備わっている創造と慈悲の衝動を思うままに働かせること」と彼は言ってます。現代社会が抱える様々な問題を解決する手段の一つでもあります。現代人は何かシンプルに心を解き放ちたいという思いを抱えているのかもしれません。

その後、大拙と親交の深かった哲学者西田幾多郎の哲学の博物館を訪れました。

哲学とは「知ることを愛する」ということ。それは情報を増やすことではない。自ら迷い、考え、真実を追い詰めることです。

私達が哲学している間に時間はあっと言う間に過ぎてしまい、既に真っ暗になり温泉は15分で終えて、山奥の五箇山近くの宿坊にたどり着きました。この日は鈴木大拙館の木村館長のお話を聞き、彼と共に特別な精進料理が用意され、しこたま酒を飲み楽しい夜となりました。

翌朝30日は、宿坊近くの”瞑想の里“を訪れました。そこは標高約600メートルにあり、2003年ネパールのツクチャ村との交流施設で建設されました。ネパールのお坊さんの画家が制作3年半をかけて、世界最大のすばらしい曼荼羅やネパールの仏教の仏像等が陳列されています。全く見たことの無い曼荼羅には圧倒されます。

その後,多くの外人観光客に人気の相倉合掌造りの村を見学しました。そこでも山岳信仰が根強く生きている事を感じました。

最後に新富岡駅近くの国宝高岡山瑞龍寺を見学。

武士の前田藩主によって建立された壮大で美しく威厳あるたたずまいは感動的で、心が洗われました。

 

 

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