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熊野の旅、第4弾 熊野本宮大社九鬼宮司を訪ねる

熊野の旅の最後は熊野本宮です。

まずは度肝を抜かされる高さ33.9mの日本一大きい鳥居がお出迎えして導かれるのは、熊野本宮大社旧社地「大斎原」おおゆのはらです。

嘗て熊野本宮大社は神が舞い降りたと言われた場所として熊野川、音無川、岩田川の合流点にある中洲に建てられました。江戸時代までは、橋もなく川を歩いて渡ってお清めしてからお参りするのがしきたりだったそうです。中洲の11千坪の境内に512社の社殿や、神楽殿や能舞台までありました。

しかし、1889年に起きた大水害により本宮大社の社殿の殆どが破壊され流されました。この年は大日本帝国憲法が定められた年、その後日本は日露戦争に突入していきます。

現在の大斎原は大鳥居をくぐると木に囲まれた平地で緑にあふれ、神聖な空間を残し神々が祀られています。先代の宮司は、オウム事件や子供が子供を殺す事件等次々と異常な事件が続いた時、熊野が祈祷し邪気を祓う使命感があり、多くの反対者を押し切り巨大な大鳥居を建てたのだそうです。

嵐で流されず残った4社を移設して現在の本宮があります。その社殿は見事でその昔を彷彿とさせます。

コロナという疫病が流行り、今や世界で戦争が絶えない先行きが見えず世の中が暗い時こそ、熊野が、邪気を祓い神々に祈り,世界平和を訴える時だと宮司は言及されました。

単なる奉納画ではなく、熊野信仰の存在意義を次世代の日本人に伝え、宮司と共に平和の重要性を訴求できるかは塩澤の作品表現への創造性にかかっています。

 

 

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